5月11日(水) ACL 予選Fグループ第5節 済南スタジアム
山東魯能泰山 2−1 横浜F・マリノス

第3部

ホテルへ戻りまずは食事。

依然として低いテンションで「お疲れ様」と」、乾杯。
そして円卓に運ばれてくる食事を黙々と食べる。本当に静かだ。

それを見かねたのか、いっせい君が、

「もう、切り替えていこうよ」

と、一言。

その言葉で徐々に会話も増えてきた。
それでも、隣にいた横浜門旗があまりにも静かなので、思わず「大丈夫?」と、声をかけてしまった。
あんなに終始テンションの低い横浜門旗は初めて見たよ。

食堂の出口ではルームキーが配られていて、早々に食事を切り上げて部屋へ戻っていく人も。
また、スタジアムで没収された物や、小銭の返金もしてたので、キッチリと全部返していただきました。
フラッグなんかは戻ってこなくても仕方がないと思ってたから、しっかり管理されててちょっと驚いたね。

食事を終えて部屋に行くためにエレベーターで7階で降りる。
そしたらエレベーターホールのとこに公安がいるじゃないですか。どうやら各階に配置されてたらしい。
ここまでくると、警備してんじゃなくて、監視されてるみたい。日本人が何かしでかさないかと。

さて、このまま部屋でおやすみなさい。などとなるわけがない。
夜の街に繰り出すためにロビーに集合だ。

ロビーにはANAの添乗員がいたんで、この辺に飲める店がないか聞いてみるが、すでに閉まってるらしい。
じゃあ、買出しできるとこは?と聞いてみるも、それもダメ。そもそも外に出ないで欲しいらしい。

そんなことはお構いなしの数名が、物々しく警備されている出入り口からスッとホテルを出て行ってしまう。
まさに一瞬の隙を突くとはこのこと。
次の瞬間には、公安が慌てた様子で出て行った数名を追ってい行く。

さっき添乗員が「外に出ないで欲しい」って言ってたのは、外に出ちゃダメってことをやんわりと言ってたのね。

だって俺らも公安の警備を振り切って外に出ようとしたら、回転扉の電源を落とされたからね。もうびくともしない。そして横の自動ドアには公安がマンマーク。

これが俗に言う軟禁ですね。

やがて外に出てしまった数名も公安に囲まれながら戻ってきた。外でどんなやり取りがあったのか気になるところ。

そんなこんなを見かねた添乗員がホテルの食堂からビールを購入するという代案を提案してくれたので、そうすることに。っていうか、そうすることしかできない。

それにしても、ロビーでは身内の姿しか見なかったけど、他の人は部屋にこもってたのかな?
翌日6時起床→朝食→7時ホテル出発、っていうスケジュールで、深夜0時くらいから飲みに行こうっていう方がおかしいのか?

添乗員が巧みな中国語を操っての交渉の末、ビールをゲットし部屋で飲むことに。
場所は角部屋でジュニアスイートくらい広い部屋に当たった方がいたので、その部屋で。

ソファーやテーブルを移動して空間を確保。

この夜は、色々な話があったのだけど、試合に関してはこんな話が。

「ところで、誰が先制点獲ったの?」  ← 俺
「俺はバンデーラ出してたから、見てなかった」
「誰かがヘディングしたってことしか」
「大島じゃないかな」
「大島だよ。体格が大島だったもん」 ←横浜門旗
「大島かー。大島はスゴいな」
「俺も大島じゃないかと思ったんだ」 ←俺
「大島いいね。やっぱ大島だよ」

ワタクシも那須に土下座させていただきます。

敗戦のショックを引きずりつつも、有意義な会話が多かったね。

午前3時くらい?に解散し部屋へ引き上げる。シャワーも浴びずにそのままベッドへ、あっという間に就寝。不潔とか言うな。
ちなみに同室のずーか君は、もう少し残って飲み続けていた。さすがである。

 

午前6時前にモーニングコールで目覚める。
グッスリ眠っているずーか君を起こして朝食へ。これがまた不味い。

周囲を見ると、皆身支度を整え荷物を全部そろえて食事に来ている。
同じテーブルにいたチェンコさんに聞くと、7時に出発だから、朝食後すぐに出発できるように、荷物を全部持ってきて食事するように言われてたらしい、そんなの知らん。

ギリギリまで飯食って部屋へ戻って荷物を整理してロビーでチェックアウトちょうど7時。そしてすぐに出発。

バスでは惰眠をむさぼる。寝ては起きての繰り返し、そりゃそうだ。

途中でエアウォーカーに乗ったり、鉄棒をしたりつつ、いつの間にか青島空港に到着。

恒例のパンダチョコを手土産にいざ日本へ。

あっという間に関空到着。早い、まるで国内線のよう。

羽田行きの飛行機まで時間があるのでマックマクドで時間を潰す。

時間になり搭乗口へ行くと、オーバーブッキングで、羽田行きを1便遅らせると現金1万円か7500マイル進呈のアナウンスが。
普段なら飛びつくところだが、例によって明日はバイトが。1便遅らせると羽田到着は22時30分。これじゃあ帰宅して風呂入ったりなんだりで2時30分起床だと、1時間30分くらいしか寝れない、なくなく諦めることに。

そんな中、真っ先に飛びついた方々。正しい選択だと思います。

羽田に到着し京急車内でアサシンズに勧誘されたりしつつ、横浜へ。
浜虎でラーメン食べてから帰宅。

結局睡眠時間は2時間くらいしか取れなかった。

今度から遠征の翌日はバイト休みにしよう。

(了)

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