ジョグジャカルタへ帰る車中、全身ズブ濡れでエアコンが効いているので肌寒い、エアコンを切ってもらう。
旅のいちばんの目的を終え、その結果からどっと疲れが押し寄せる、車内もなんとなく重い空気。そんなときはとりあえず食べること、クディリの街を出てなるべく早く食事をすることに。

入った店はどうやら山羊肉料理の店らしい、ヤディさんに適当にみつくろって注文してもらう。
出てきたものは、山羊肉の串焼き、山羊肉カレー、野菜や肉の入ったスープなど、あとご飯と飲み物を人数分。
さらにナシゴレンと野菜炒めみたいなのを追加注文、この旅でいちばんたくさん食べた。
ヤディさん含めて五人で141,600Rp、約1,850円。
   
こんな食事(もっと追加した)           伝票             拡大

食事をしながら試合のことを話してたけど、もう細かいことは覚えてません。ただ日本で、1−4という結果(特に後半1−0)をどう捉えられているか気になりました。

食事を終え出発、相変わらず辺りは真っ暗で何も見えないが、昼間だったら広大な大地と景色が見れただろう、両日とも夜の移動だったのが残念。

途中何度も踏み切りで止まる、クディリでは踏切が降りる前に電車が通過したり、完全に通過する前に開いたりしてたが、今度はいつまでたっても電車が通過しない、数分後ようやく電車が通過。ここらへんは手動で踏み切りを操作する人の気分次第らしい。
だけど真っ暗闇の中をゆっくりと鉄道の窓の明かりが移動する様は雄大でした。

これは初日の出来事に書き忘れたこと。
ちょっと郊外に出たところで信号で止まると二人組みの若者が車に近づいてくる、一人はギターを弾いている、すると運転手が窓を開けて小銭を渡す、若者は小銭を受け取ったとたんに演奏をやめて車を離れていく。
なんだ?と思い聞いてみると、小銭を渡さないと車を傷つけられるのだそうだ、だからみんな小銭を渡す。5、6年前くらいからこういった若者が増えてきたみたい。そんなんでいいのか?インドネシア。

往路ではカーレース並みのドライビングに緊張し車内ではほとんど寝れなかったが、帰りはさすがに疲れからグッスリ、ヤディさんも爆睡。何気にこの旅でいちばん頑張ってたのは、名前を聞くのを忘れた運転手だったかもしれない。ありがとう運転手さん。

一度トイレ休憩をはさみ、ジョグジャカルタのイビスホテルに到着。
このホテルはガイドブックに必ず載っている、ジョグジャでは有名な外国人向けホテルです。
  
ホテルの外観                 フロントとロビー

インターネットカフェもありましたが深夜のため使用できず、チェックインしてまずはゆっくり休みました。お隣ではフラッグの洗濯と乾燥が大変だった模様。
(このフラッグ、はじめはヤディさんが預かって乾かしてくれる予定だったが、チェックイン後そのまま帰ってしまった。この件について後日謝罪されました、伝えるの忘れてたのでこの場をお借りして。決してオプションのツアーがどうとかで面倒になったわけではないと信じたいと思います、ヤディさんも疲れてて忘れたんだよ、きっと)

ここのテレビでは日本の衛星放送が映るので見ていると、沖縄付近で台風が発生したとのこと、タイミングが悪いと成田あたりで遭遇する可能性も。でもまあ大丈夫でしょ。
そして、もうすぐTVでUEFAカップ決勝が始まるので見ることに。マスターは『各国のクラブを制覇@水曜夜、インドネシア編』に行くというので誘われましたが、猛烈な疲労からそんな元気はなく丁重にお断り(失礼いたしました)。
結局UEFAカップもまともに見ることもなくいつの間にか眠ってしまいましたとさ。

翌日AM8:30ころ目覚める、前日門旗君に朝食の時起こしてと言われていたので隣の部屋へ、門旗君はすでにお目覚めでした。マスターは当然睡眠中だったのでHUB君と三人で朝食。ホテルの朝食はどこもバイキング形式。
  
  
こんな感じでメニューは豊富

今日は出発の時間まで唯一観光ができる時間がある。僕はワガママを言って単独行動でジョグジャ観光をすることに、3サイトネタかぶりまくりの旅はここへ来てようやく別コンテンツができることになりました。

僕が行ったのは、仏教の遺跡ボロブドゥールとヒンズー教の遺跡プランバナン、定番の観光スポットです。

以前に始発の新幹線で京都に行って開門から閉門まで東寺で一日過ごして帰ってきたという、京都日帰りのたびならぬ東寺日帰りの一人旅を敢行したことがあるほど歴史的、宗教的建造物が好きなので、ジョグジャに行くと決まった時からひそかに行ってみたいと思っていたんです。
でも、興味のない人には本当につまんないところだと思うので単独行動させていただきました。

まず向かったのはボロブドゥール。8世紀頃に建てられた世界最大規模の仏教寺院で世界文化遺産の一つです。
      
遠目から                             近くから                            

 
近くにはでかい菩提樹の木が、この下でブッダが苦行を積んだとされている

全部で9段10階層からなっており、2〜6階層の壁にはレリーフがあり、インド古典説話集『ジャータカ』などを題材にし物語が展開される、全部で1460面もある。
  
こんな感じで紙芝居のように延々1460枚のレリーフが物語りをつづる

丈夫3階層にはストゥーパと呼ばれる円塔があって中に仏像が入っている。
  
ストゥーパ                        最上部にはでかいストゥーパがひとつ

このボロブドゥールはブッダの教えに対応して10という数字を意識して造られているみたい。
全10階層
全仏像の数は505、5+5=10
ストゥーパの数は73、7+3=10
らしいです。

おまけ。
  
レンタル日傘はトリコロール              最後はボロブドゥール最上段からの雄大な眺めを

ちなみに、この日もガイドを頼んだヤディさんは隙あらば若い女性に声かけまくり。

続いて向かったのはヒンズーの遺跡プランバナン。


遠目から(逆光は勝利by鳥坂先輩)

境内には三つの大きな神殿があり、それぞれにヒンズー教の三大神(シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマー)が祭られている。その聖堂の向かいに小さな神殿があり、そこには神の乗り物が祭られている。シヴァは聖牛ナンディ、ヴィシュヌは神鷹ガルーダ、ブラフマーはよくわかんない。
   
シヴァ神殿                 シヴァ像                 
雨季が終わって苔掃除してるらしい

  
シヴァの乗り物聖牛ナンディ              シヴァの子ガネシャ

時間もなかったので急いで観て回り、ホテルへ帰りました。以上でジョグジャ遺跡訪問の旅はお終い、自分的にはもっとゆっくり観たかった。
プランバナンでもヤディさんは若い女性に声かけまくりでした。

ホテルへ戻ると三人はインターネットカフェに、僕もこれから帰国しますと書き込みホテルを出発。
かねてから目当てだったシルバーの店に。ジョグジャはインドネシアでも2ヶ所しかない銀の産地、バリ島の銀はここから運ぶので値段が高いらしい。
ガイドブックには安いリングで1万Rpとあったので期待していると、案内された店ではモロ日本語で対応されました・・・。値段も4,5万Rpと高い(でも5,600円なんだけど)、自分は銀製品には興味がなく安くていいのがあれば買おうぐらいだったのでどうでもよかったんですが、お土産に銀製品をバラ撒こうとしてた人もいるの拍子抜け、結局近くの別の店に行って買ったみたいですが、安くていいのはなかったみたいで大量購入は断念。

次に案内された土産物屋でもまた日本語、やっぱり高い・・・。ホテル近くの市場で地元グッズを買ったほうが比べものにならないほど安かった。良質なお土産より、いかにもインドネシアという安い物の方がいいんです。
結局空港で買っても変わらないだろうと思い、最低限頼まれてたものだけ購入、すると会計のときに若い女性店員がつたない日本語で「わたし日本のお金コレクションしてるんです」とアピール、無視してたんだけどあまりにもしつこいので、1円と5円と10円を出血大サービスで渡す、すると今度は「あの人もコレクションしてるんです」と別の店員を指差す、いい加減にしろ!調子に乗るな!と思いつつも軽くあしらう。やっぱりガイドに案内される土産物屋なんてこんなもんだね、明らかに外国人観光客目当てみえみえ。

非常に不愉快だった土産物屋を後にして空港へ向かう、まだ一時間くらい余裕があるので空港近くのデパートに寄り道することに。
  
雑多な店内にいろいろな物が並ぶ

デパートっていうか、日本でいう卸しスーパーみたいな感じ、それなりの物と値段で現地のブルジョワな人や観光客が利用するような店だった。
    
旧プレステのバッタ物、画面はスーパーマリオみたい カルピコ発見

  
家電もありました              右の冷蔵庫2,590,900Rp、高い!

各自帰りの飛行機で食べるおやつ等を購入し、時間が余ったのでDUNKIN’DONUTSで軽くお茶。

怪しい緑はチョコミント、黄色はレモン、まずまずの味

マスターと門旗君は外の屋台でそばみたいなのを食べてました、美味しかったらしいです。

時間が迫りジョグジャカルタ空港へ、空港税とか払わなければいけないので残っていた20ドルをルピアに両替。搭乗手続きを済ませ出発ロビーへ、三日間お世話になったヤディさんとはここでお別れ、妖しいところもあったけどきちんとガイドしてくれました、ありがとう。第三婦人が見つかるといいですね。
  
最後にみんなで記念撮影              出発ロビー                 再び歩いて搭乗

ジャカルタ空港に到着。降りるとさすがにバスが待機、バスに乗って到着ロビーへ。

日本への直行便はジャカルタからしか出ていないので、インドネシア観光客の日本人はほとんどがジャカルタ経由で帰国、ジョグジャカルタ空港でも日本人が多かったです。
ジャカルタまでは約一時間のフライト、再び機内食がでる。カスタードシューとトマトソースパイとチョコレート。

こんなの

ジョグジャからジャカルタへの最終便だったがジャカルタPM11:20発までには三時間くらいあるので食事を取る。ここでもまたまたナシゴレンが美味しかったです。
ジャカルタ空港のロビーは国内線から国際線まで横一列でかなり長い、みんなめんどくさいのでじゃんけんで負けた人が代表で搭乗手続きをすることに、負けたのは門旗君。しぶしぶ四人分のパスポートと航空券を持っていく。そこでふと気付く、空港税10万Rp持って行ってない、慌ててみんなから10万Rp預かり門旗君を追いかける、なんて気遣いのできる俺。

事前情報でチームはPM10:25発のJALで成田に帰ることを知っていたので、出発ゲート付近で選手たちを待つために出国手続きをしてロビーへ。
しかしこのジャカルタ空港、時間が遅いとはいえ、国際空港とは思えないほど閑散としてる。

閑散とした出発ロビーの通路に門旗君とマスター

通路わきの店にはちらほらと選手たちが買い物をしている、最初に会ったマツとユキヒコにマスターが「お疲れ様です」と声をかけると軽い会釈、ありがとうございます。
出発ゲート付近で香水を物色しているマリノス外国人トリオを発見!時間まで観察してました。

ドゥトラと柳と安を遠目から激写

搭乗時間になりスタッフが先に現れる、「お疲れ様でした」と声をかけると、「遠いところまでありがとね」と返ってきた、その一言で救われます。
続けざまに「JALで帰るの?」と、「いいえガルーダです」と答える。しょせんこちらは格安航空券です。JALで帰ってたら何かしてくれたのかな?
今年の大分のときもそうだけどJALばっか使ってるから肝心な所でエスパと引き分けるんだよー。
という心の叫びはさておき。例の三人が動き出す。写真を撮ってもらおうとひそかに狙っていたので近づく、サンチョルは止まってくれたが、ドゥトラと安は通り過ぎようとする、すると「ドゥトラ写真撮ってやれよ」と聞き覚えのある声が、声の主は奥。選手一団が横を通り過ぎようとしたいた。写真は撮ってもらえたが、選手に挨拶しようと思ってたのはタイミングが悪くできなかったのが残念。
ふと気付くと、写真を撮ってもらうなんてミーハーサポっぽいことなんてできないとかどうとか言っていた門旗君が安と2ショットで写真を撮っている、ヲイ。
自分も今まで空港や新幹線などで幾度となく選手と遭遇してきたが、サインを貰ったこともないし、写真を撮らせてもらうなんて初めて、これも遠い海外のなせる業か。

お疲れのところありがとうございました

選手を見送り、残ったルピアを使い切るために最後の買い物、ここで応援団の人たちのお土産を購入、やっつけでスミマセン。

そろそろ出発の時間になったのでゲートのところへ行くとそこは日本人だらけ、いかにも南国へ行ってきましたみたいな格好をしてる人多数。バリなんて甘い、今の時代クディリがインドネシアの定番です。

南国帰りの日本人たち

PM11:20、搭乗時間になったのに搭乗を開始しない、中国で痛い目に遭っているマスターと門旗君はキャンセルキタかーと、アクシデントが起こるのを楽しみにしてる様子。ネタ的には面白いけど実際キャンセルだったら辛すぎます。
職員が落ち着いてるうちは大丈夫と言ってたが、その職員もだんだん慌しくなる。これは台風の影響で関空か新千歳に着陸だね、とかなんとか言ってるうちに20分くらい遅れて無事搭乗、実際何があったのかはわかんなかった。

帰国便は夜間ということもありグッスリ眠ったので、行きよりは楽だった。

もうすぐ成田


懸念されていた台風の影響もなく成田に到着。長いようで短かった遠征も終わりを告げようとしている、当初の思惑より遥かにスムーズな旅になりました。

来年は空港がある都市のチームと対戦したいです、よろしくおねがいします。

これにてインドネシア観戦旅行記(最後の方はやっつけ)了。おそまつさまでした。

 

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